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​Episode3 
聶懐桑の頼みごと

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STORY

 売り手の情報を追ってたどり着いた場所には一匹の鳥がいた。
 頭が黒く、灰色の羽をもったその鳥は、人の気配に慣れているようだった。こちらが近づくと可愛らしく小首を傾げた。この鳥が、聶懐桑の文鳥なのだろうか。
 そう思った時、文鳥がきゅるると鳴いて、羽ばたいた。何処かへ行こうとしているらしい。

 ここで見失うわけにはいかない。慌てて文鳥を追いかけることにした。

   ***

 文鳥を必死に追いかけるうちに息が上がってきた頃、文鳥が突然下降した。
 その場所には、一人の青年がいた。文鳥はその青年が伸ばした手に舞い降り、甘えたように擦り寄った。それを見て、彼は「ごくろうさま」と優しく声をかける。文鳥と反対の手には扇を持っており、佇まいもどこか雅な青年だった。
 青年は文鳥を追ってきたこちらの存在に気づき、声をかけてきた。


「君が噂の雲深探偵社の候補生君だね。私は聶懐桑。うちの文鳥がちゃんと道案内できたようでよかったよ」


 文鳥を乗せた手とは反対の手で持っていた扇を開く青年。やはりこの青年がキーワードにあった聶懐桑だったようだ。


「雲深探偵社の二人とは古くからの付き合いでね。いつも天子笑を手配させてもらっているんだ」


 扇で口元を覆いながら柔和な笑顔を浮かべる聶懐桑。

 しかし、その笑みがなんだかあやしい。


「さて、さっそく天子笑を渡したいところだけれど……その前に、候補生君、ちょっと私を助けてくれないかい?」


 聶懐桑の目は笑っているのに、その言い方に嫌な予感がする。そこで彼は自分のスマートフォンをずいっと出してきた。


「いやあ、仕事のメールが届いたんだけど、添付ファイルのひとつがね……パスワードがかかっていて開けないんだ」


 メールを見せてもらうと、『指示書を送る。パスワードは添付した画像を参照のこと。これくらいはお前でも解けるだろう』と書いてある。画像を見れば、どうやらクロスワードのようだった。これを解かなければ、パスワードが分からないらしい。

 

「私の仕事に関係する大事な指示書でね。開けないと困るんだが、私はこういうのは本当に苦手で……頼む!私に力を貸してくれ!」


 こちらに手を合わせて必死で頼み込んでくる聶懐桑に、結局頷くしかなかったのであった。

​問題3

問題
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